滋賀県は実はすごい県。歴史に残る市民運動「石けん運動」を紹介!

少し前にネットやテレビで話題になった「地域ブランド調査」を知っていますか?

知らない人のために説明すると、

全国3万人の消費者が各都道府県のブランド力を評価した魅力度ランキングです。

 

私が住んでいる滋賀県は47都道府県中38位

上位でもなければ、思い切ってネタに出来るほど低くもないという

中途半端な順位ですよね。

 

そんな滋賀県ですが、実は少し自慢できる

長所があるってご存知でしょうか?

 

実は、滋賀県は琵琶湖の水環境を守る先進的な取り組みによって

「環境県」として知られている県なんです

 

前回のMLGsの記事でも「滋賀県は環境への意識が高い」と書きました↓

momonose-eins.hatenablog.com

 

今回、わたしは滋賀に住んでいるひとりとして

過去に県民が中心となって起こした

環境保全活動をご紹介したいと思います。

 

滋賀の環境意識はどこから?

 

滋賀の環境意識は、過去の「とある出来事」をきっかけにして芽生えました。

その出来事とは1970年代の「石けん運動」。

琵琶湖の汚染を防ぐため、「石けんを使おう!」という啓発運動です。

 

啓発運動と聞くと、なんだか国やNPOが主導で進めるイメージがありますよね。

実は「石けん運動」は住民のひとりひとりが立ち上がって、

行政を動かしたというムーブメントなんです。

 

日本全体で見ても、「最も成功した住民環境運動の一つ」という風に

考えられているそうですよ。

ここからは「石けん運動」を詳しく紹介していきます。

 

石けん運動とは

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現在の琵琶湖は、掃除や草刈りによって美しさが守られています。

ですが、1960年代の高度経済成長の時代には、琵琶湖の水は汚れていました。

60年代は、日本で石油化学工業が発展し、テレビや洗濯機が家庭に普及した時代です。

 

生活が便利になるとともに、家庭では台所用や洗濯用の合成洗剤の使用量が増え、

全国で河川や下水処理場が泡立つ社会問題が起こっていました。

滋賀でも、産業排水や農業廃水とともに、合成洗剤で汚れた生活排水が、

川から琵琶湖に流れ込んでいたそうです。

 

ついに水質汚染がピークに達し、

77年には琵琶湖で大規模な「赤潮」が発生してしまいました。

赤潮とは大量発生したプランクトンによって水面が赤褐色に染まる現象です。

 

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これは別の地域での赤潮の写真ですが、かなり怖いです…!

あたりには魚の腐ったような悪臭が漂い、水は赤色に……。

とてもじゃないですが「泳ごう」なんて思えない状態ですよね。

 

赤潮」の原因の一つが合成洗剤に含まれている「リン」という成分です。

プランクトンはこの「リン」をエサにして大量繁殖してしまうのです。

 

ちなみに、77年に大規模な赤潮が起こる前においても、

小さな赤潮は起こっていたようですが、

被害の規模が小さく、そのときは特に問題視はされなかったとのこと。

少しずつあった問題の予兆が、ついに怒りのように大爆発したという形ですね。

 

これまでは問題意識を感じていなかった人たちも、

テレビを通じて、この赤潮のニュースが知らされると、

自分達の暮らしに対して「果たしてこのままでいいのか?」と、

危機感を感じるようになりました。

 

そして「石けん運動」が起りました。

 

滋賀県民が自ら立ち上がり、リンを含んだ合成洗剤の使用をやめて、

代わりに環境に優しい「粉せっけん」を使おう!というムーブメントが巻き起こったのです。

 

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石けん運動で最初に立ち上がったのは地元の主婦層です。

生協、漁協、農協、労働団体、福祉団体、青年会議所など

多くの人を巻き込んで発展していきました。

 

活動内容は、合成洗剤の学習会や粉せっけんの宣伝活動、共同購入など。

粉せっけんを推進する運動が市民の手によって行われました。

なんと1980年には粉せっけんの使用率は70%にも達したと言います。

 

今、コロナの時代にみんながマスクを付けているように、

石けん運動のときはみんなが「粉せっけん」を使うようになった…

そんなイメージでしょうか。

 

市民の熱意が行政を動かした

 

熱心な住民運動に突き動かされ、行政は合成洗剤の対策に乗り出しました。

 

住民と行政が一体となった結果1980年には、

琵琶湖を守るための条例(滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例)が制定されました。

この条例は琵琶湖の水質改善を目的とし、

リンを含む家庭用合成洗剤の規制が盛り込まれた条例です。

 

このような取り組みや下水道の整備、洗剤の改良が進んだことにより、

1980年代前半には琵琶湖の水質は大きく改善されました。

びわ湖を守ろう」という市民の決意と行動が大きなムーブメントとなり、

滋賀県全体を動かしたのです。

 

1981年には「滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例」の

1周年を記念して、「びわ湖の日」が定められました。

制定以来、毎年7月1日前後には県内全域で清掃活動が実施されるなど、

びわ湖の日」は先人たちのびわ湖への思いを共有し、

環境を守る取組を行う日となっています。

 

 

まとめ

 

ここまで「石けん運動」を通じて

滋賀県の水環境を守る取り組みを紹介してきました。

 

琵琶湖の汚染をキレイにしたうえで、

県民全体で清掃活動に取り組む仕組みができた。

こういった事情が滋賀の環境意識に影響しているんですね。

 

今年のびわ湖の日にはMLGsが制定され、

2030年に向けた水環境保全の目標が新たに掲げられています。

SDGsと並行してMLGsはこれから走っていくようです。

 

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滋賀県は県民も県民以外の人もなかなか

知られざる魅力のある県だと思います。

またコロナがおさまったら、滋賀県に来てください。

 

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