印刷用紙のリサイクル適正を知ろう!【ランクC・D編】

前回に引き続き、印刷用紙のランク適性を紹介していきます。


今回はランクC・D編。リサイクルの阻害となるため、古紙リサイクルには出さないようにする配慮が必要です。

 

  • C 紙、板紙へのリサイクルにおいて阻害となる
  • D 微量の混入でも除去することができないため、紙、板紙へのリサイクルが不可能になる

パラフィン紙やセロハンなど見た目にも魅力的な紙が多いですが、
リサイクル適正の高い印刷物を作ろうと考えている場合は注意が必要です。

 

▼前回【ランクA・B編】

momonose-eins.hatenablog.com

 

Cランク

硫酸紙(りゅうさんし)
パーチメント・ペーパー (まがいの羊皮紙) とも言われます。半透明の薄い紙で耐水性、耐油性があります。

バターや肉類などの包装に、また通気性がないのでビスケット、コーヒー、薬品などの包装に使います。染色性がよいので特殊印刷用紙としての用途もあります。

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▲ドーナツの下にしかれている紙

 

 

蝋紙(ろうし)
パラフィン紙とも言います。独特のレトロな風合いから人気がありますよね!
原紙(グラシン紙、模造紙、クラフト紙など)に蝋を塗るかしみ込ませた紙です。耐水性・耐湿性もあります。パラフィン紙をクシャクシャにすると、ひび割れ模様ができます。

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セロハン
セロハンってプラスチックじゃないの?と思うかもしれません。実は、もともとパルプから製造された透明なフィルムです。

光沢が良く透明性・吸湿性にすぐれ、着色・印刷も容易なため包装用に広く利用されています。薬袋などの医薬品、食品用途では飴やチョコなどの包装袋によく使用されます。

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合成紙
代表的なのはユポという銘柄です。ユポは石油から作られる合成樹脂を主原料として製造された紙です。

特に白さや不透明性、印刷再現性などは一般的な紙と同じですが、強度が強く水にぬれても破れない点でプラスチックフィルムに似た特性を持っています。
参考:https://japan.yupo.com/paper/thing.html

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▲触るととてもツルツルすべすべしています! まるでプラスチックのよう...

 

カーボン紙
宅急便の伝票のような複写用紙がカーボン紙です。

薄い原紙(カーボン原紙)の片面または両面に、黒い顔料や染料が塗られており、筆圧で下の紙に写る仕組みになっています。ノーカーボン紙の登場によって最近は減りつつあります。

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▲宅急便でおなじみですよね

 

ノーカーボン紙
カーボン紙とは違い、筆圧だけで複写できる複写用紙です。

手を汚すことなく大量の複写ができます。領収書・納品書・作業報告書・請求書などに使用されています。

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感熱紙
身近な感熱紙といえばレシート。紙の表面に加熱すると発色する加工が施された専用紙です。

熱を感知することで「化学反応」を起こし、色が変わるように加工されています。インクが不要でプリンター部分が小型化できることから、レジの他、発券機、電気やガスや水道の検針票などの用途で幅広く使用されています。

参考:https://www.mitajimuki.com/user_data/contents10.php

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▲一見、上質紙のようにも見えるので、古紙回収には混ぜてしまわないように注意しましょう

 

圧着紙
二つ折りの紙の内側に、特殊な糊を塗布して圧力をかけ、接着した紙です。

接着面をはがす際は手の力ではがせます。一度剥がすと最初のくっついた状態には戻りません。DMはがき等に使用されています。一度はがすと再び貼りつけることはできませんが、簡単にはがすことができます。

 

***

 

次の二つはマイナーかも……私も初耳でした。

おそらく一般にはほとんど出回らない紙と思われます。

 

ターポリン紙
2枚の紙の間にアスファルトを塗って接着し、湿気を通さないよう加工した紙。

主に湿気を嫌うものの包装紙に使われますが、最近ではポリエチレンフィルムを利用したポリエチレンラミネート紙などの出現により、あまり使用されなくなりました。

 

 

樹脂含浸紙(水溶性のものを除く)
建材の裏貼りなどに使用されている紙のようです。一般に出回ることはありません。吸水性が高い紙に樹脂を含ませ、高強度、耐水性などの特徴を実現しています。
参考:http://ojif-tex.co.jp/product/use-choose/furniture.html

 

Dランク

ランクDの紙は少しでも混入するとリサイクルできません。

古紙には絶対に混ぜないで、「燃やすごみ」の日に出さなければなりません。

といっても、普段の生活で見ることが少ない紙がほとんどです。

 

捺染紙(なっせんし)
捺染紙(昇華転写紙、アイロンプリント紙)にデザインを印刷し、熱と圧力で布に文字や絵柄を転写させることができます。Tシャツ、のぼり旗、横断幕、ユニフォーム、水着、カーテンなどの様々な製品の加工に使われています。
捺染紙がリサイクルに混ざりこむと、著しく古紙の品質を落としてしまいます。

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Photo by Erik Mclean on Unsplash

 

感熱性発泡紙
紙の表面に熱に反応してポコポコに盛り上がる感熱発砲カプセルを塗布してある紙です。主に点字の印刷物に用いられています。

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Image by Myriams-Fotos from Pixabay

 

芳香紙
香料などで匂いの付いた紙です。におい物質は、古紙処理工程で完全に脱臭ができません。
そのため、古紙リサイクルによって製品化されたダンボール箱や紙箱ににおいが残ってしまいます。

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Photo by Anshu A on Unsplash  

 

 まとめ

わたしたちの生活を便利にしてくれているレシート(感熱紙)やカーボン紙。

また、お菓子作りやハンドメイドに彩りを与えてくれるセロハンやパラフィン紙。 

 

これらの紙の機能・魅力は、他では代えがたいものですが、

古紙リサイクルという面から言うと、注意が必要な紙なんですね。

 

もし、環境に配慮した印刷物を作りたいなら、印刷物の設計の段階から

本記事のランクC・Dの紙は避けて、

よりリサイクル適性の高い紙(ランクB以上)を選ぶようにしましょう。

 

また、仮に古紙リサイクルを前提とした印刷物にランクC・Dの紙を使う場合は、

捨てる人がきちんと分別できるよう、記載を行うことが大切です。

 

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